信州の風景:みはらしいちご 有賀正喜さん
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伊那市西箕輪にある農業公園みはらしファーム。ここの名物のひとつが、いちごをおなか一杯味わえる、観光農園「みはらしいちご園」です。 4月、春本番を迎えて、建ち並ぶビニールハウスは観光客でいっぱい。家族連れや観光バスで乗りつけた団体客が、次々と、甘酸っぱい匂いのするハウスに入り、思い思いに、いちごをもぎとっています。「甘〜い」「もう食べらないよ〜」……いろいろな声が聞こえて、とてもにぎやか。
今回は、そんな「みはらしいちご園」のいちご農家7人のリーダー、有賀正喜さんを訪ねました。 ◇「いちご狩りは1月1日からオープン。1〜3月も甘くておいしいですが、4〜5月は、本来のいちごの旬。この時期は少し酸味のあるものが、好評のようです」 ここで栽培しているのは主に3品種。甘味が強く、果肉が柔らくて粒が大きい「章姫」。これは、いちご狩りに向いた品種で1〜3月にはとても評判だそうです。 ところが面白いことに、4月以降になるとお客さんの方が、少し酸っぱいものを求めるようになり、「紅ほっぺ」という甘味と酸味のバランスのある品種の方に足が向くとのこと。 そしてもうひとつの品種が「女峰」。これは甘味よりも酸味の方が全面に出ている品種で、練乳をつけて食べるとおいしい。ケーキにも向いた味です。 ◇みはらしファームは平成9年に開園。いちご狩りは平成10年の元旦から始まりました。農業公園の構想の中で、地域の農業の発展につながるものを探した結果、当時はまだ栽培しているところが少なかったいちごに挑戦することになったそうです。 「静岡県の久能山とか、長野県では下伊那の喬木村などが有名でした。冬場に人を呼べるように、ハウス栽培でのいちご狩りという形をとりました。これが評判になり、その後の長野県各地のいちご栽培ブームの火付け役になりました」と有賀さん。 元旦からいちご狩りに来てくれるように、近くのみはらしの湯に元旦午前0時から営業するようにお願いしたり、評判が広がるまでのご努力は大変なものでした。 ◇いちごは毎年9月に定植し、丹精こめて育てて、1月から収穫が始まります。ハウス栽培ですが、伊那谷は日照時間が長いので、昼と夜の寒暖差をつけやすく、それが糖度をあげるのに向いているとのことです。 特に気をつけているのは食の安全性。ハウスでもいで、そのまま食べてもらうのですから、細心の注意が必要。いちごにつく虫の天敵を使ったり、病原菌を退治する微生物を使ったりして、安全確保の努力を重ねておられます。
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